第5回研究会(2003.8)「地方都市における都心部立地マンションについて」

(講演者:株式会社穴吹工務店 取締役 廿楽英世様、作品企画部作品企画課 次長 竹本勝様、係長 寺井眞人様)

(講演要旨)

1.分譲マンションの地域的供給動向

全国の分譲マンション供給戸数(発売ベース)は、ここ10年、超低金利政策、地下下落傾向の継続、企業のリストラによるマンション用地の増加などにより、バブル期の約1.5倍の17〜18万戸で推移。

2002年(暦年)は全国で約17万戸。地域別の割合をみると、首都圏52%、近畿圏23%、東海圏7%、その他地域18%。

2002年度の新設住宅着工戸数は114.5万戸、うち分譲マンションは19.8万戸でシェアは17.3%。

2.事業主別供給戸数

穴吹工務店の2002年の供給は、4,414戸で全国第3位。1位、2位の大京、三井不動産は、ともに全供給戸数の約7割を首都圏で供給しているのに対して、当社は、地方都市での供給比率が高いことが特徴。首都圏における供給戸数は213戸(全供給戸数の4.8%)で第90位に留まる。また、自社施工というのも当社の特徴であり、年間供給戸数は4000戸前後で比較的安定している。

3.地方都市の都心部物件の購入者属性

穴吹工務店の2002年度の供給状況を、大都市圏・地方都市圏別に見ると、大都市圏653戸、地方都市4,109戸(86.3%)。地方都市で供給したマンションの立地をみると、都心部(中心市街地)490戸(11.9%)、都心部以外3,619戸。

都心部立地マンションのうち25物件の購入者の属性を調査したところ、以下のような特徴がみられる(サーパスマンション全購入者の属性と比較)。

○年齢「30歳未満」「30歳代」が若干少ない。

○年収「1,000万円以上」が多い。

○家族数「1人」「2人」が若干多い。

○購入動機「住環境悪い」「資産形成」が若干多い。

○従前住居「賃貸マンション」「社宅・官舎」が多い。

以上

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